肩こり症①

針灸院に肩こりの治療でいらっしゃる方の肩こりは、頑固な症状の方が多く治療も、肩こりがおこった原因を体から正確に探り出さないと効果が出ないことがあり慎重に体のバランス検査を通して治療しています。

 

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症例 みぎ肩こり 60代・女性

*症例は、患者さん個人が特定されないよういくつかの症例を組み合わせ、内容に変更を加えております。

症状

30年前に仕事でクーラーに当たりすぎてから右肩がこるようになる、その時から常に右肩にこりを感じるようになった。一時、あまりに右肩がこるので精神的にストレスになり、鬱状態になったこともあった、営業の仕事をしているいることもあり、得意先で評判の良い病院や整体、針灸を聞くと足を運んでは、治療を受けてみたが、効果を感じることができなかった。(当院に来院する二週間ほど前にも他の治療院で矯正治療を受けていた。)最近では、良くなったわけではないが、半分あきらめていて右肩のこりに慣れて我慢できるようしているとのこと。体を動かすと少しこりが楽になるので、テニスやジョギングなどをしている。この右肩のこりがちょっとでもよくなれば気分も晴れ晴れするのではないかと日々思っているとのこと。

 

所見

肩の触診では…

左右の僧帽筋の緊張がみられる。右の僧帽筋の緊張が強い。右の菱形筋の緊張もあり。

 

肩のツボの反応…

右肩井、右天髎、右肩外兪、右膏肓、右欠盆、右中府、に硬結がある。

 

体全体の触診では…

腹部(みぞおち)に圧痛あり。

手足が冷たい。(本人も自覚していて、自律神経の緊張もうかがえる、年齢的にも更年期の症状が重なっている可能性もある。

背骨と左右の肩甲骨の距離に差がある。(右肩甲骨と背骨の距離が狭くなり、右胸郭に遊びがないことがうかがえる。

 

体幹の可動テスト

頸部

左回旋(-)

右回旋(+)…右頚が痛い。右回旋は50度位しか動かせない。

前屈(-)

後屈(+)…首の付け根が痛い。

右側屈(-)

左側屈(+)…右肩に張り感が現れる。

腕のしびれはない。

体幹

左回旋(-)

右回旋(+)…右胸椎12番位を中心に痛みを感じる。

腰部

前屈(-)

後屈(+)腰のウエストラインに詰まったような痛みを感じる。

下肢のしびれはない。

治療方針

針灸とJRCで、右肩こりに関連する、右肩周囲の筋肉や関節を緩めることと右肩こりを間接的に増長させていると考えられる背腰部の筋肉や関節を整えて右肩のこりの改善を促します。また、自律神経のみだれも確認できるので(手足の冷え・腹部の圧痛など)、全身の調整を行い、自律神経の回復を促して症状の改善に繋げます。

治療

針灸治療(セイリン0.12-30、置鍼時間各6分、刺入深度4mm未満、

仰臥位…百会・安眠・尺沢・中脘・関元・天枢・足三里・三陰交(中府にホットストーン、神穴に箱灸も加える

腹臥位…天柱・天髎・C7とT1の移行部・膏肓・肝兪・大腸兪・承山(抜鍼後、温灸器かける。

 

JRC

仙腸関節(上方可動法A、中部面圧、立位での面圧)・c12とL1移行部・肩甲骨・c7とt1移行部・頸椎関節

 

パイオネックス

大椎・天髎・大腸兪・承山


経過

治療後、肩こりは半分くらいに軽くなったと言われました。くびの右回旋時の痛みは70度くらいまでに改善して痛みが少し減ったとのことです。みぞおちの圧痛も柔らかくなり、手足も温かみがもどるのにともなってか、気分も落ち着いたとのことです。以後、月に2回ほどのペースで針灸治療を受けています。最近では、肩のこりはあるものの常にこっている状態ではないとのことです。くびの痛みは、痛くないとのことです。

 

思ったこと

慢性で頑固なコリは、局所とそれに関連する体幹の筋肉や関節の動き、自律神経の具合などを確認して治療をすることが大切です。

この、ブログはあくまでも、当院の臨床経験に基づくものです。同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。針灸の一般的な効果を意味する部分とは、異なる箇所もあります。


☎03-3694-1371 おぐち針灸院 〒124-0023 東京都葛飾区東新小岩4-23-2

 

来院地域 

 北区・品川区・大田区・江戸川区・葛飾区・板橋区・市川・松戸・埼玉県・杉並区・世田谷区・杉並区・立川市

 

このような症状の方が、来院されています。

くび・肩のこり・痛み、うでのしびれ、腰痛・神経痛、いらいら・こころの疲れ・自律神経のみだれ、めまい・耳鳴り・難聴、三叉神経痛・顔面神経麻痺、生理痛・更年期、足の痛み、膝の痛み、肘の痛み、手首の腱鞘炎・ばね指、手根管症候群、帯状疱疹後神経痛など

 

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